Conscience of MAGAZINE Weblog & HOMEPAGE Search

SHIROBAKOの業務改革2015年07月01日 20:58

よーやくHDDに溜まってたSHIROBAKO19話まで観ました。

情報量多いなあ(笑)
まあ活劇では無いからエピソードを詰め込まないと間が持たないか。
日常芝居だけで面白く見せようとしたら高畑勲作品の様にコマゴマとした動きを描写する方法もあるが、これはイマドキの絵では難しい。
面白いけどアニメの造り方とか知らない一般人は理解できるのであろうか?公式サイトで用語など書いているが、これがプライムタイムの番組であれば反響はどうなる事やら?
てなわけで全24話のウチ、前半は「えくそだすっ!」は納品が間に合うか否か?でのドタバタ劇に重きを置き、ちょっとだけ原画を描写。
後半は「第三飛行少女隊」で企画の立ち上げからキャラデザ、背景、等々、全体を俯瞰して描こうとしているのか?

「えくそだすっ!」編ではイヤなヤツが出てこないので、ちょっと奇麗事すぎやしないか?とも思ったけど、「第三飛行少女隊」ではイーカゲンな原作編集者スタジオタイタニック平岡大輔ら、ちょいとクセのある連中が出て来た。最初からコイツらが登場してたらキツかったか。後半の登場で良かろう。20話以降はどうなる事やら?

まあ、面白いヤツは高梨太郎か(笑)
SHIROBAKOのタロー
イラストはTINAMIにもアップしました。
こういうイーカゲンなトラブルメーカーはコメディには欠かせない。
吉本新喜劇のすっちー等に該当する。
余計な事言ってるなあ(笑)
ハリネズミは南北アメリカ大陸には自生してないのに
「山はりねずみアンデスチャッキー」
って、どんなハナシなのか?
白人が欧州から南米に持ち込んだハリネズミの話なのか?
1970年代のトンデモアニメの再現か?
って、昔のアニメ制作者はそれほどウカツでは無いよ。
この作品世界ではアンデス山脈に生息するヤマハリネズミと言う生物が存在する、と言う設定か?
また、主題歌の歌詞に

アンデス山脈よいところ
上は危険だツンドラだ

とあるけど、ツンドラは元々はソ連・ロシア北方の永久凍土の事で、後で北アメリカの似た様な永久凍土も「ツンドラ気候」と呼ばれる様になった。
しかし、実は「高山ツンドラ」と言う呼び方は1970年代にはあまり一般化されていない。昔の百科事典(1975年初版で1982年版)を見ると
「高山帯の上部の荒原植生を、高山ツンドラとよぶこともある」
っと記述されている。さほど一般的とは思えない。
なんて、イヤなイチャモンだ。
いやしかし、動物作画の難しさを描くならリアルな設定の方が説得力が出たかもしれない。

主要キャラ5人のウチ、声優志望坂木しずかだけがナカナカ目が出ないのもリアルなのかなあ?
他の製作進行、アニメーター、CG担当、設定担当らは人手不足なので即採用されても声優は志望者が多過ぎるのかな?
主役を製作進行にしたのも、アニメ造り全体を描写できる事での判断であろう。キャプテン翼がミッドフィルダーなのも攻撃・守備両方描けるからだとか。

アニメーターの安原とCGの藤堂がキチンと仕事出来ているが、高校時代に造ったアニメ「神仏混淆 七福神」は結構ウマい。高校生が描く絵ならもっとデッサンが破綻していてもオカシクは無いが、身体をキチンと描けている。
学生時代から才能があったのだ。
とか言って、実はこれはまだ技量が乏しい子供が描いた絵では無く、プロのアニメーターが下手っぽく描いた絵だからだ。絵を崩し切れてない。イマドキの高校自主制作アニメがドレホドのレベルかは知らんのでYouTubeで幾つか観たが、言ったら悪いが既存のアニメの真似っこしてるが画力が追いついてなかったり、運動曲線がなってなく中割りもスカスカで、やはり素人の出来映えである。
「神仏混淆 七福神」はプロがあえて素人っぽく描いた絵であろう。
もっともアニメ造りは時間かかるからなあ。学生時代にフルアニメーション造ったが数分のフォルムを造るのにナンボかかったか。しかもCGの無かった時代や。

また製作進行のシンドサよ
この仕事内容は一般企業で言えば中間管理職っぽい。係長課長の仕事で、新入社員には荷が重いのでは無いか?成果物の回収作業は力仕事なので新入社員でも良かろうが、日程管理は難しいよ。
観た所、進行表はExcelで管理している様だが、専用の工程管理ソフトは導入してないのかな?アニメ用にカスタムして使用している会社はあるのであろうか?

テレビアニメは各話でパラで進行するので管理が難しかろうが、それならナオの事Excelでは不十分であろう。
しかも、各話でも原画、動画と背景は並行だろうし、原動画もシーン毎に並行して進む筈。
生産業の日程管理では「大日程」「中日程」「小日程」などと区分けする事が多い。それぞれの内容は業種や企業でバラバラだろうが、アニメの場合は

大日程:OP,ED、第1話から最終回までの日程。
    SHIROBAKOのサイトに載っている進行表に近い。

中日程:各話毎の日程。
    各担当会社、担当者もリストアップし管理する。

小日程:スタッフ個々人の日程。
    絵コンテ作業、LO、原画、背景、動画、などなど個人毎の日程。

と言う具合に把握するべきでは無いか?何クール続くか分からないアニメの場合は、1クール毎に造るかな?
SHIROBAKOを観た限りではアニメーターや背景スタッフ、グロスで丸投げした会社などの小日程を作成してないし把握もしてないみたいだが?
コレは企業としてはアカンで。破綻するのは当たり前やんけ。
また、突発的に足りないスタッフを探す時も、属人的なコネに頼っている。だからスタジオタイタニックみたいなインダラな会社を掴まされてしまう。(インダラとは「無秩序」の意味。東京多摩地方の方言である事は知らなかった。東京で仕事してた時は皆「インダラ」とか言ってた。)
他の製作会社ではキッチリと工程管理してるのかなあ?

今やアニオタ連中も立派な社会人になっており、管理職もいる。
作画テクニックや演出などには素人でも、日程管理はプロの連中が観てる。
やはり業務改善が必要では無いか?
IT化が進んでいるが、原動画や背景は手描きも多い。しかし、これらも結局はデジタルにするので、進捗管理も成果物のデータ化とリンクして可能の筈である。フリーのアニメーターらが自宅で描いている場合も多いが、納品の時に工程表が更新するように出来る筈だ。
一般企業の立派な管理職に業務改善提案をしてもらった方が良いかも知れない。

とは言え、立派に工程管理出来てる業界のハナシなら、面白くも何ともないだろうが。

政府はクールジャパンと称して税金使って海外に売り込みばかりしているが、肝心のクリエイターの待遇改善や業務改善の助成はしていない模様。
異業種から効率の良い業務改革の助言や、システム開発などが必要かも知れない。
丸川社長
「腹を空かしているのは観てられない」
とか言う理由で料理を造っているのは、結構深刻だろう。
もっとも政治が絡むのは胡散臭いからイヤ。

ちなみに、ゴスロリ様小笠原綸子さんは、絵を描く時は右利きなのに、野球は左投げ左打ち。
コレは絵を描く右腕を酷使しないための配慮と考えられます。
コレぞプロ意識。

つづく

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
「りぼんちゃんは何歳でしょうか?全角文字で答えてね」
「?歳です」

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://z-ryoshin.asablo.jp/blog/2015/07/01/7694297/tb