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SF・多分異星人は地球侵略をしない2022年07月05日 22:07

Twitterにチョイと書いたけどふと思いついた話。
故ホーキング博士は異星人と接触してはならんと警告してたそーだ。異星人はいるだろうが移動速度は光速以下。母星から離れる時は片道切符で他の星に移住する目的。地球の在処が分かれば侵略されるからだという。
確かに恒星間航行が出来る異星人なら地球の支配は可能かも知れない。宇宙戦艦ヤマトガミラスの様な連中だったら作中に出てくる宇宙軍艦1隻だけで地球人を支配出来るだろう。

テキトーに描いたガミラス艦
何せ重力を無視して宇宙空間からいつでも地球の都市を狙い撃ちできるわけだ。今の地球人は宇宙ステーションを1個賄うので精一杯の状況。SFレベルの宇宙軍艦を撃破するのは不可能だ。
しかし、支配して何になるのだろう?地球の地下資源が目当てかも知れないが、そんなものは太陽系の他の天体にもゴロゴロあるわけだ。まあ化石燃料は地球にしか無さそうだが、異星人が石油や石炭を欲しがるか?木星の水素の方が価値があるだろう。
地球人を奴隷労働させる?地球人を生かせて労働させるのはペットを飼うより面倒だ。エサも空調も必要で衛生環境も保たねばならん。でもサボるだろう。これなら異星人は自前でロボットを用意した方が楽ちんだ。
しかも地球人や地球の生物と接触したら病気が心配だ。言うまでも無く今はCOVID-19が収束してない有様。異星人にとっては未知の地球のウィルス・細菌は脅威でしか無い。こんな事は19世紀にウェルズが書いている。もし異星人が地球の病気を苦にしない連中であっても、異星人が持ち込む病原菌が地球の生物に悪影響を及ぼす危険がある。異星人は地球の酸素を欲するかも知れないが、彼らが地球の動植物を滅ぼしてしまう危険があるのだ。そうなれば酸素の確保も難しくなる。

ドメル将軍
さて、異星人が地球を発見する前には太陽と木星を発見し、太陽系の地球を含む惑星と他の小惑星を見つけるわけで、火星も金星も見つける。
異星人が移住目的としても、地球は先住生物が邪魔だ。全部滅ぼしても死骸処理がめんどくさい。戦争になっても異星人は勝てるだろうが無傷で済まないだろう。たとえ超光速で母星と往復できたとしても兵站もめんどくさい。片道切符で来訪したら物資が無いので苦戦するかも知れない。

例えばもし火星に鉄の刀で武装した火星人が1億人住んでいたら、地球人は火星に攻め込むだろうか?今の科学技術では火星に行くには莫大な費用を要し、しかも帰って来れない。あまり多くの物資は持っていけない。重い兵器は大量に持ち込めないのだ。機関銃で武装してもせいぜい10名程度が鉄の刀を持った火星人と戦争する気になるだろうか?地球人は勝てるかも知れないが殆ど利益が無い。しかも負ける危険もあるのだ。弾は尽きるし。

同じ様な事は異星人も考えるだろう。

そもそも異星人が情け深い人情のある連中だったら地球人に迷惑かけないかも知れない。

それよりも無菌状態の火星か金星の環境を改造した方が簡単だと思うだろう。または小惑星の鉱物と自分の宇宙船を利用して人工天体を構築するかも知れない。地球に住むにしても環境は改造する必要があるだろうから、金星を冷やして土星の衛星エンケラドゥスから水を持ってくる方が簡単だと判断するだろう。地球の重力がキツいと思ったら火星に住むだろう。
異星人が近所の惑星を改造しても、地球人にはどうする事も出来ないわけだ。それどころか地球人はしばらくは気付きもしないだろう。
異星人は落ち着いたら地球に引っ越し蕎麦でも持ってくるかも知れないが、何語を喋ったら良いのか迷うだろう。

てなわけで、地球が異星人から侵略される心配は、あんまり無いと思う。