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ヤマト2199。ガミラスとイスカンダルの位置関係?62016年03月25日 21:15

うぎゃー!計算ミスがあった!
恐れてた通りやわ。てな訳でシリーズ6回目です。
計算ミスの指摘が来なかったので誰も読んで無いのではないか?
それとも陰でコソコソを嘲笑してたのでは無いかなあ?
恥ずかしい。
前までの記事はこれね。

潮汐力の計算が間違えてたのよ。
遡る事1回目から参考にした山本弘が書いた『ガミラスとイスカンダルの正しい天文学』


『潮汐力は影響を及ぼす側の天体の質量、および及ぼされる側の天体の直径に比例し、距離の3乗に反比例する。』
鵜呑みにして計算したからや!
この計算はWikipediaにも書かれているが「重力の差によって生まれる潮汐力」だけであって、今回の問題に適応するのは「公転の遠心力」も考慮せんなアカンのじゃい!
山本弘公転の遠心力をスッカリ忘れてやがる!

しかも公転の遠心力は単純なハナシでは無い。前回公転の遠心力に気付いて計算したが計算ミスがあった!

詳しい事はコチラに書かれているが、ちょいと分かりにくい(笑)

計算しなおしたのはコチラ!こっちの方が分かりやすいぞ!
ガミラス・イスカンダルの公転軌道半径が惑星半径の3倍の場合:修正版
前回は惑星が潮汐固定しているとみなして計算したが、実際にはこれでは潮汐力プラス自転遠心力になってしまう。
自転遠心力は同じ緯度ならどこでも同じやんけ!
実際には別の静止系からみたら惑星は回転してないとみなして計算しなければならない。
さすれば、公転軌道半径が惑星半径の3倍の場合では
公転内側の潮汐力は1Gの約1.22%
公転外側の潮汐力は1Gの約0.74%
しか無い。
月の潮汐力から比べたら莫大な値ではあるが完全なる円軌道潮汐固定していれば潮汐力の変動は無く、潮位の変動も生じないのだ!
あんまり地球と大差無い環境やんけ!場所によって重力が異なるだけや。

またシリーズ最初にイスカンダルガミラスが結構離れていると仮定した場合の潮汐力。
ここでの値は山本弘間違えた式を鵜呑みにしたので大間違い。
実際は結構潮汐力は小さい
表にしてみたよ。
ガミラス・イスカンダルの公転軌道半径が大きい場合の潮汐力

ガミラスとイスカンダルの距離関係

ガミラス・イスカンダルの距離が地球・月間とほぼ同じ場合は
潮汐力は月の約217倍
ガミラス・イスカンダルの距離が地球・月間と約2倍の場合は
潮汐力は月の約26.6倍
ガミラス・イスカンダルの距離が地球・月間と約3倍の場合は
潮汐力は月の約7.84倍
ガミラス・イスカンダルの距離が地球・月間と約4倍の場合は
潮汐力は月の約3.30倍

公転周期何十日もあるので潮汐固定してれば何かと変な環境になるが、自転速度がユックリの場合はこの程度の潮汐力変化は2199で考慮済みだろう。
なぜ自転周期が遅いかと言うと、昼は海水浴してるのに夕方はドテラを着てる
昼夜の寒暖差が大きいから推測できる。昼すぎからの放射冷却する時間が長いのだろう。それでも日の出から午前中も長いので昼間は暑いのだ。
こう考えれば2199の描写は納得できる。
ガミラス・イスカンダルの距離が地球・月間と約4倍の場合はガミラス・イスカンダル公転周期110日あまりにもなるが、主星サンザーに対する公転周期が905日あまりもあるのでガミラス・イスカンダル二重惑星とみなす事ができる。

しかし計算ミスは痛い。
ヤマト2199の科学考証をしてた半田利弘氏(東京大学天文学教育研究センター)もこういう事を書いている。

分かりにくいが(笑)多分、半田利弘氏はこのブログを読んでいるフシがあるので、計算ミスには気付いており高笑いしてたかもしれない!
恥ずかしい!
山本弘の記事を鵜呑みにしたからや!

さて、ガミラス・イスカンダル距離が短い場合公転軌道が楕円の場合は潮汐力の変動は大きい。

ガミラス・イスカンダルの公転軌道半径が惑星半径の3倍・12倍
近地点が3r遠地点が12rの場合は潮汐力の差は地球における月の潮汐力の約10万倍にもなるのだ。
扁平率の大きい場合は潮汐変動も大きくなる。さすがにこれではマトモな環境では無かろう。
扁平率を小さく、84:85の場合を計算してみた(図に描きやすい比率なのだ)

ガミラス・イスカンダルの公転軌道近地点が惑星半径の3倍、軌道扁平率が84:85の場合
図にするとほぼ円軌道みたいにみえるが、それでも潮汐力の差地球3万8千倍にもなる。
これでも厳しい。

だがしかし、自転による潮位変動で自転にブレーキがかかるように、公転軌道も変化するのである。
遠地点に向かう場合は惑星の運動エネルギー位置エネルギーに変換されるのだが、その一部が潮位変動で浪費されてしまい遠地点は短くなる。
近地点に向かう場合は惑星の位置エネルギー運動エネルギーに変換されるのだが、その一部が潮位変動で浪費されてしまい近地点は遠くなる。
そういう事で公転軌道は円軌道に近くなるのだ。

もしかしたら地球の公転軌道や月の公転軌道も大昔は扁平率の大きい楕円軌道だったかもしれない。
ついでに言うと地球などの惑星は少しづつ太陽から遠ざかってるかもしれない。

てな訳で、公転軌道半径が惑星半径の4倍の時は公転周期が約25時間40分余りになる
ガミラス・イスカンダルの公転軌道半径が惑星半径の4倍の場合
近地点:4.000r
遠地点:4.001r
の時でさえ潮汐変動が地球の約34.5倍にもなるが、これよりも円軌道に近ければ、かつ潮汐固定していれば地球の環境と大差無い事になる!
しかも絵的には1974年版に近くなるのだ!
むらかわみちお版ではココのブログの記事を意識したのか?(笑)ガミラスイスカンダルを離して描いているが、やはりサマにならない。
できるだけ近い方がよかろう。

意外と1974年版の設定は現実的だったわけである!
ってホンマかいな?

潮汐固定してればスターシャデスラーの居住区は常にお互いの惑星を向く位置にある事になるし、絵的にも常に同じ地形が描かれてもおかしくは無い事になる。

ガミラス・イスカンダルの距離について、他の値でもExcelで計算してるので、

まだ間違えてないかな?
間違えてたら差し替えるけど。

だがしかし、まだ考慮してない問題がある。
「コリオリ力」
だ!

つづく!
続かざるを得ない!面倒くさイ!